先日買ったW3000ANVが大分こなれてきたので本格的にレビューしたいと思います。
まだまだ音が変わることもあると思うので、そのときはまた書きます。
T1買ったときは比較対象がHD650だったので、割とT1マンセーになってしまったが、今回はきちんと同価格帯で比較できるのでちょっとは参考になるかと。
価格コムの方でもレビューしましたけど、こっちの方がぶっちゃけます(笑)
環境は
iPod classic→ND-S1000→DLⅢ→BLO-0299 Auditorium→W3000ANV
です。
では
・外観
とにかくハウジングがキレイ。眺めているだけで所有欲が満たされる。
ただ、ウィングサポートより上がちょっと安っぽい。
それでもT1やPRO900なんかよりは良い。
プラグの方もこだわっているのが分かる仕上がり。
私は切り落としてしまったがw
・装着感
短時間着けてる分には問題ない。
長時間つけてると、ずり落ちてくるのが気になる。
眼鏡つけてるとじわじわ痛くなってくる。
・取り回し
ケーブルは布巻きだけど、癖もつきにくいし軽いし文句なし。
相当酷いケーブルでないと88760をヘッドホンに使ってる人から文句なんか出るわけがないがw
・音質
買った当初は残念だった低音が、今ではしっかりタイトで密度や量感があって、存在感のある、でも決して中音の前に張り出してくることは無いという素晴らしい低音になった。
存在感のある名脇役といったところ。
低音の質はD7000やLCD-2がライバルといえると思う。
逆にボーカルや中音は量は低音よりやや少ないが、かなり前に張り出してくるのでかなりの存在感。
主役が脇役に食われずにきちんと主役を出来てる。
音色としては、買った当初よりは生々しさは減ったが、まだまだT1に比べると艶々で生々しい。
言い換えれば濃いボーカルなので、曲によってはその濃さが鬱陶しくなることはある。
高音は、中低音に比べれは存在感は薄い。
質はT1に比べれば解像度、派手さで劣るが、美音系で聴き疲れが少ない。
この辺は好みの範疇。高解像度で刺激的な高音か、解像度は低くても聴き疲れの少ない高音か。
音場は狭いといえば狭いのだが、籠りの無さや立体感の強さからその狭さを感じにくくしている。
レビューからは音がふわっと広がるイメージを持つ人もいるかもしれないが、結構箱庭的な鳴り方で、決められた範囲の中に音が整然と配置されてる印象を受ける。
S Logicと少し似てるが、こっちは違和感がない。
得意ジャンルは強いて言えばジャズ。
低音の質感と管楽器の響きが美しい。
後は松任谷由美の『春よ、来い』など、しっとりした曲にも合う。
苦手ジャンルは打ち込み系。
何というか音場が崩れるのが早いというか、音量をちょっと上げただけで簡単に崩れる。
perfumeとかは無理。
後は一部の録音の悪い曲で、ボーカルが完全に脳内定位するものがある。
不思議なことにこのヘッドホン、目の前にいるうちは美しいボーカルでも脳内に入りこんできた途端聴きぐるしくなる。
自分の持っている音源では、KOTOKOや放課後ティータイムなんかがそう。
総評すると、響き重視の万能ホン。
少なくとも値段なりの実力は持っているので、ハイエンドホンを買おうと思っている人は候補に入れる価値はある。
以上、参考になれば幸いです。